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子宮がんQ&A

医療法人松柏会 国際セントラルクリニック 婦人科部長 伊藤富士子先生


バースデー健身子宮がんQ&A

Q1.「子宮頸癌と子宮体癌の違いは?」

A1.子宮という臓器には体部と頸部があります。
体癌と頸癌は 癌の種類もかなり異なり、癌になる年代も違います。
頸癌は、原因がほとんどウィルスで比較的若い女性に多いです。
体癌は、閉経後の女性が多く、原因がエストロジェンという女性ホルモンが主な要因です。

Q2.「どんな人がなりやすいの?」(年齢・特徴など)

A2.子宮頸癌は子供を産んだ方・40歳代に多く、子宮体癌は子供を産んでいない方・50歳以降に多いです。

Q3.「どんな症状がでたら病院に行けばいいの?」

A3.子宮頸癌は初期はほとんど出血せず、自覚症状がないためわかりにくいです。
ただ、定期的な検診により前がん状態(癌になる前の状態)で見つかれば子宮摘出をせずにすみ、出産することも可能です。
20〜30代の癌罹患率は子宮頸癌が一番多いので定期検診がたいせつです。
子宮体癌は比較的に初期の頃から出血するため、症状が出てから受診をしても遅くはないといわれています。

Q4.「予防することはできるの?」

A4.現在、子宮頸癌はワクチン接種で防ぐことができる場合があります。
HPVは約150種類の型があり、16,18型が最も発癌リスクが高く、この2つのウィルス型による感染をほぼ完全に阻止できるワクチンだといわれており子宮頸癌の発症を約6〜7割減らすことができます。

Q5.「検診は何歳から受ければいいの?またどれくらいの頻度で?」

A5.子宮頸癌は、2年に1度の割合で20歳頃から定期的に受けるとよいでしょう。

Q6.「検診は痛みがあるの?費用はどれくらいかかるの?」

A6.市町村によってはワンコイン500円で受診できたり補助が出たりします。
検診の痛みは個人差がありそれぞれですが、出産をされている方なら比較的、痛みを感じることは少ないと思います。
一番大切なことは緊張で力みすぎると痛みを伴いますので、お医者様と信頼関係を築いてリラックスして受診するのが一番だと思います。

Q7.「日本では どれくらいの割合でなるの?」

A7.年間10,000人の方が子宮頸がんになります。
亡くなられるのは年間3,500人くらいです。

Q8.「検診で防げる病気なの?」

A8.定期的に検診をうければ、がんになる前に治療でき、もし不幸にもがんが既にあったとしても、少なくとも命は助かります。
子宮頸癌に関しては出血などの自覚症状がでてから見つかるよりは、自覚症状がない定期健診でみつかる場合のほうが予後がよいです。
是非、定期的に検診を受けられることをお勧めします。

Q9.「子宮癌は遺伝するの?」

A9.子宮頸癌は遺伝しません。
ただし、免疫力が高い・低いなど、免疫学的な遺伝の部分はあります。
子宮癌に比べると乳がん・卵巣がんなど一部に遺伝的要素がある癌もあります。

Q10.「子宮癌になりやすい条件はあるの?」

A10.やはり免疫力を下げることが一番よくないですね。
ストレスは免疫力を下げる可能性があります。
また、喫煙や過度な飲酒も控えたほうが良いでしょう。